OLYMPUSと袂を分かち、OMデジタルソリューションズ株式会社として初のフラッグシップモデル「OM SYSTEM OM-1」。名機と言われる型番を引き継ぐこの機体がどれほどの実力を持つのか、特に気になる点について所持している「E-M1mkIII」「E-M1mkII」と比較していきます。
「E-M1mkIII」対比で機能アップ、機能ダウン(?)のマークをしました。※印で捕捉を入れています。
イメージセンサー/画像処理/露出
機能/型式 | OM-1 | E-M1 mkIII | E-M1 mkII |
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発売時期 | 2022年3月 | 2020年2月28日 | 2016年12月22日 |
撮像センサー | 4/3 裏面照射積層型 LiveMOSセンサー | 4/3 LiveMOSセンサー | |
防塵対応 | SSWF:超音波防塵フィルター | ||
有効画素数 | 約2037万画素 | ||
記録画像形式 | [RAW 12bitロスレス圧縮] 5184×3888 [JPEG] 5184×3888 ~ 1024×768 |
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手振れ補正 | ボディ単体 7.0段 5軸シンクロ補正 8.0段 アシスト機能付き |
ボディ単体 7.0段 5軸シンクロ補正 7.5段 |
ボディ単体 5.5段 5軸シンクロ補正 6.5段 |
画像処理エンジン | TruePic X | TruePic IX | TruePic VIII |
測光方式 (TTL撮像 センサー測光) |
324分割デジタルESP測光 中央部重点平均測光 スポット測光 スポット測光(ハイライト、シャドウ) |
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測光範囲 | 低輝度側 -2EV / 高輝度側 20EV | ||
感度 (標準出力感度) |
AUTO LOW(約80相当)-102400 マニュアル LOW(約80相当、約100相当)、 200-102400 |
AUTO 200-6400 マニュアル LOW(約64相当、約100相当)、 200 – 25600 |
センサーを刷新
「E-M1mkII」から使われてきたセンサーが、新しくなりました。画素数はそのままに「裏面照射」「積層型」という新しい技術を採用しています。また、フォトダイオードが1画素に対して4つあり、これを利用して高感度撮影の改善やAFの性能向上を図っています。
発売前の噂でSONY製「IMX472」(2000万画素、裏面照射積層型、クアッドベイヤー配列)を使用するのでは?と言われていましたが、実際どうなのでしょう。カタログなどの画像では、クアッドピクセル構造(4分割)のフォトダイオードの上にカラーフィルター、マイクロレンズと重なります。一見すると「2×2 OCL」という方式にも見えますが、「IMX472」を当てはめてしまうと有効画素数が500万画素程度になってしまいます。 ということは「IMX472」を元にフォトダイオードの実装密度を4倍にした(8000万画素も可能な)センサーということでしょうか。スマホ向けのセンサー技術を考えたら不可能なことではないのかもしれません。
画像処理エンジンの処理能力が従来比3倍
「TruePicIX」から3倍の処理能力向上です。これによって、大幅に拡大したAFエリアや120fpsの高速連写、ニューラルネットワーク回路を用いたAI被写体認識AFやハイレゾショットの合成処理などありとあらゆる処理の高速化、高機能化に寄与しています。
「TruePicVIII」は2つ同時使用を前提に設定した設計がなされていたそうですが、「E-M1X」後継機(OM-1XX?)も同じようにデュアルプロセッサとなるか興味のあるところです。
マイクロフォーサーズの誕生から10年。今回新たに誕生したOM-D E-M1X。その歩み、開発の裏側、そしてこれからの進化…
裏面照射センサーによる高感度の画質改善
サイズの小さいセンサーでは不利と言われていた高感度を裏面照射センサーの採用で見事克服しました。常用感度がISO25600までUP。更には最大ISO102400まで拡張されました。Webサイトやカタログのサンプルを見ると(縮小されているので早計な判断は難しいですが)かなりの改善です。早く実機を試したいところです。
ファインダー/モニター
機能/型式 | OM-1 | E-M1 mkIII | E-M1 mkII |
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ファインダー形式 | アイレベル式OLEDビューファインダー | アイレベル式液晶ビューファインダー | |
画素数 | 約576万ドット ※1600xRGBx1200と推測 |
約236万ドット ※1024xRGBx768と推測 |
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視野率/倍率 | 約100%/約1.48倍~約1.65倍 | 約100%/約1.30倍~約1.48倍 | |
アイカップ | EP-18(付属)※オプション設定なし | EP-12(付属)、EP-13(大型、オプション) | |
モニター形式 | 3.0型静電タッチパネル液晶 2軸稼働式(バリアングル) | ||
画素数 | 約162万ドット、アスペクト比3:2 ※900xRGBx600と推測 |
約104万ドット、アスペクト比3:2 ※720xRGBx480と推測 |
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発色調整 | – | Natural、Vivid |
どちらも高画素化
ファインダーは画素数2倍・面積(倍率換算で)約1.1倍、OLED(有機EL)を採用しており、黒浮きしないクッキリとした画像になります。夜間の撮影に最適な「ナイトビューモード」も備えています。倍率が「E-M1X」と同等のため光学系は同じものを使用していると思われます。「OM-1」ではオプションの大型アイカップが設定されていませんが、反射防止などがされており光が多少入っても影響がないということなのでしょうか。
モニターは画素数約1.5倍です。画素が多くなった分、各種設定の表示項目が多くすることができています。もちろん、タッチAFにも対応。発色調整が無くなったのは・・・いまいち効果がわからなかったからですかね。画質にも同じ項目があって、それに合わせるものなのか、別のものなのか判断が付きづらかったのは事実。
フォーカス
機能/型式 | OM-1 | E-M1 mkIII | E-M1 mkII |
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AF方式 | ハイスピードイメージャAF(イメージャ位相差AF/イメージャコントラストAF併用) | ||
AF検出器度範囲 | 低輝度側(–5.5EV)/ 高輝度側(19EV) | 低輝度側(–3.5 EV)/ 高輝度側(20 EV) | |
視測距点 | クロスタイプ位相差AF(1053点) コントラストAF(1053点) |
クロスタイプ位相差AF(121点) コントラストAF(121点) |
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測距点モード | Allターゲット ※39×27 Singleターゲット(1点)※旧シングルスモールに該当 Smallターゲット(9点)※旧シングル標準に該当 Crossターゲット(39点)※旧グループ5点と同面積? Middleターゲット(63点)※旧グループ9点と同面積? Largeターゲット(165点)※旧グループ25点と同面積? カスタムターゲット(記憶可能数:4) |
オールターゲット ※11×11 シングルターゲット(標準、スモール) グループターゲット(5点、9点、25点) カスタムターゲット(記憶可能数:4) |
オールターゲット ※11×11 シングルターゲット(標準、スモール) グループターゲット(5点、9点、25点) |
フォーカスモード | シングルAF(S-AF、S-AF+MF) コンティニュアスAF(C-AF、C-AF+MF) マニュアルフォーカス(MF) 追尾AF(C-AF+TR、C-AF+TR+MF) プリセットMF 星空AF(S-AF、S-AF+MF) |
シングルAF(S-AF、S-AF+MF) コンティニュアスAF(C-AF、C-AF+MF) マニュアルフォーカス(MF) 追尾AF(C-AF+TR) プリセットMF |
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C-AF追従感度/ C-AF中央優先/ C-AF中央スタート |
5段階/○/– | 5段階/○/○ | |
顔優先AF / 瞳優先AF | ○ ※検出精度、追従性、レスポンスが改善 |
○ | |
AI被写体認識AF | 車、オートバイ/飛行機、ヘリコプター/ 鉄道/鳥/動物(犬、猫) |
– | |
動態追従クラスター表示 | ○ | – | |
縦位置・横位置切り替え | ○ | – |
全画面でのAFが可能に
測距エリアがH39点xV27点の1053点になりました。しかも全画素、全領域でのAFです。つまり、測距エリア1点(約1.9万画素)に対していくつかのAF画素があるわけではなく、それぞれの画素がAFも兼ねているとのこと。先述の「クァッドピクセル構造フォトダイオード」と「TruePicX」による高演算能力により実装出来たのでしょう。もちろんクラスター表示にも対応しています。
更に進化したAI被写体認識AF
「E-M1X」から搭載された「AI被写体認識AF(旧:インテリジェント被写体認識AF)」に「動物(犬・猫)」の認識機能が追加されました。また、「E-M1X」発売後約3年分の蓄積データも大いに役立っていることでしょう。これも早く実際に撮ってみたい機能です。

シャッター/ドライブ
機能/型式 | OM-1 | E-M1 mkIII | E-M1 mkII |
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電子制御フォーカル プレーンシャッター |
1/8000~60秒 バルブ ライブタイム ライブコンポジット |
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電子先幕シャッター | 1/320~60秒 | ||
電子シャッター | 1/32000~60秒 | ||
フラッシュ同調速度 | 1/250秒以下(メカ) 1/100秒以下(電子) |
1/250秒以下(メカ) 1/50秒以下(電子) |
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連続撮影速度 (AF/AE固定) |
静音連写SH1(電子、ブラックアウト無)約120コマ/秒 | 連写H(メカ) 約15コマ/秒 ♥連写H(電子、ブラックアウト無?) 約60コマ/秒 |
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連続撮影速度 (AF/AE追従) |
連写(メカ、電子先幕) 約10コマ/秒 静音連写(電子、ブラックアウト有) 約20コマ/秒 静音連写SH2(電子、ブラックアウト無) 約50コマ/秒 ※レンズが限定されます |
連写L(メカ) 約10コマ/秒 ◆連写L(電子先幕) 約8.5コマ/秒 ♥連写L(電子、ブラックアウト有) 約18コマ/秒 |
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最大撮影コマ数 ※それぞれ使用しているSDカードが異なるため、参考程度に |
※低感度画像処理 連射優先 連写 10fps時 [RAW]約280枚 [JPEG LF]カード容量一杯まで 静音連写 20fps時 [RAW]約143枚 [JPEG LF]約220枚 高速連写SH1 120fps時 [RAW]約92枚 [JPEG LF]約94枚 高速連写SH2 50fps時 [RAW]約102枚 [JPEG LF]約117枚 |
連写H 15fps時 [RAW]約101枚 [JPEG LF]約134枚 連写L 10fps時 [RAW]約286枚 [JPEG LF]カード容量一杯まで ♥連写H 60fps時 [RAW]約50枚 [JPEG LF]約50枚 ♥連写L 18fps時 [RAW]約76枚 [JPEG LF]約90枚 |
連写H 15fps時 [RAW]約84枚 [JPEG LF]約117枚 連写L 10fps時 [RAW]約148枚 [JPEG LF]カード容量一杯まで ♥連写H 60fps時 [RAW]約48枚 [JPEG LF]約48枚 ♥連写L 18fps時 [RAW]約77枚 [JPEG LF]約105枚 |
プロキャプチャー | プロキャプチャー約20コマ/秒 プロキャプチャーSH1 約120コマ/秒 プロキャプチャーSH2 約50コマ/秒 |
プロキャプチャー連写H 約60コマ/秒 プロキャプチャー連写L 約18コマ/秒 |
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メモリ記録保持枚数 | 70枚 | 35枚 |
更に高速になった電子シャッター
メカシャッターはスペック変更がなく、1/8000~60秒。最大撮影コマ数も約10コマ/秒(AF/AE追従)。作動試験40万回クリアとのことで「E-M1mkIII」や「E-M1X」と同等のものを使用していると思われます。特筆すべきは電子シャッター。なんと約120コマ/秒(AF/AE固定時)。対応レンズを使用すればAF/AE追従、しかもブラックアウトフリーで約50コマ/秒の撮影が可能です。
とはいえ、120コマ/秒の使いどころがなかなか無いわけで。「E-M1mkIII」でも、手振れ補正をONにすると約60コマ/秒→約10コマ/秒まで落ちてしまいます。どちらかといえばセンサーの更新で底上げされた機能をちゃんと使えるようにしてあります、というオマケとして捉えるのがよいかもです。実態としては、底上げされた静音連写SH2を使った約50コマ/秒プロキャプチャーが一番の目玉化かと。特に動物系を撮られる方にとっては頼もしい機能です。対応していないレンズでは約25コマ/秒以下になってしまいますが(テレコン(「MC-14」「MC-20」)で50コマ/秒が使えないのが残念です)。
最大撮影コマ数が・・・少なくなっている?
上表の中で黄色にマーカーしたところですが、連写10fps時(旧連写L)の最大コマ数が「E-M1mkIII」の半分以下になっています。発表のあと、各方面で『バッファが前機種より減っている』との書き込みを見かけました。しかし、よく見ると静音連写20fps時(旧♥連写L)は撮影速度が増えた上に最大コマ数も増えている。プロキャプチャーのメモリ保持枚数に至っては、35枚から70倍へと2倍に。ここから推測するにバッファは減っているどころか2倍になっていると考えるのが自然です。
では、なぜ最大撮影コマ数が減っているのか?ヒントは思わぬところにありました。右の表は、公式サイトFAQから持ってきたものです。左が「E-M1mkIII」、右が「E-M1mkII」。よく見ると「E-M1mkII」側の赤ラインの部分に違いがあり、上表よりも最大コマ数が多い(且つ、「E-M1mkIII」より多いケースもある)。仮に誤植ではないとすれば、使用したSDカードが発売当時のものとは違う可能性があります。
この「最大撮影コマ数減っちゃった問題」については後日改めてベンチマークにて検証したいと考えています。
- OM-1 KIOXIA KSDXU-A064G
- E-M1mkIII TOSHIBA SDXU-D032G
- E-M1mkII TOSHIBA SDXU-B032G
最大撮影枚数が修正されていました(追記:2023/9/12)
久しぶりにOM-1のスペックを見てみたら、しれっと最大撮影コマ数が修正されていたので更新しました。SDカードの記事で指摘した低感度画像処理を連射優先にして再計測したようです。
動画機能
機能/型式 | OM-1 | E-M1 mkIII | E-M1 mkII |
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動画記録方式 (各モード最大) |
4096×2160(C4K) H.264 60p/LongGOP(約202Mbps) H.265 60p/LongGOP(約152Mbps) 3840×2160(4K) H.264 60p/LongGOP(約202Mbps) H.265 60p/LongGOP(約152Mbps) 1920×1080(FHD) H.264 60p/LongGOP(約52Mbps) H.265 60p/ALL-I(約162Mbps) |
4096×2160(C4K) H.264 24p/IPB(約237Mbps) 3840×2160(4K) H.264 30p/IPB(約102Mbps) 1920×1080(FHD) H.264 60p/IPB(約52Mbps) 1280×720(HD) H.264 60p/ALL-I(約102Mbps) |
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HDMI モニタリングスルー |
モニターモード 記録モード(非圧縮YCbCr 4:2:2 10bit、8bit) RAWモード(ProResRAW 12bit出力) |
モニターモード 記録モード(非圧縮YCbCr 4:2:2 8bit) RAWモード(ProResRAW 12bit出力) |
モニターモード 記録モード(非圧縮YCbCr 4:2:2 8bit) |
動画専用 ピクチャーモード |
Flat、OM-Log400、HLG | Flat、OM-Log400 | Flat |
記録時間制限 | なし ※カード容量や環境に依存 | 約29分 | |
ハイスピード撮影 | 100~240fps 1920×1080(FHD) | 120fps 1920×1080(FHD) | |
タイムラプス動画 | 3840×2160(4K) 1920×1080(FHD) 1280×720(HD) 5fps、10fps、15fps、30fp |
3840×2160(4K) 5fps 1920×1080(FHD) 5fps、10fps、15fps 1280×720(HD) 5fps、10fps、15fps、30fp |
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ムービーテレコン | 約1.4倍 | 約3倍 | |
補助機能 | グリッド表示 ピーキング表示(4色) センターマーカー ゼブラパターン(2種) |
グリッド表示 ピーキング表示(4色) |
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音声記録方式 | ステレオリニアPCM 16bit/48KHz ステレオリニアPCM 24bit/96KHz |
ステレオリニアPCM 16bit/48KHz |
4K60P化と240fpsハイスピード撮影
他社に比べるとどうしても動画機能が後追いがちになっていますが、ここにきてようやく4K60Pとなりました。昨今、YouTubeの配信でも4K60Pのものが多く見受けられますので、時代にやっと追いついた(というより指先で引っかけた)というところでしょう。どちらかといえば、静止画への振り幅が大きい機種ですがオールマイティにこなしてくれるようになります。一時期、「LUMIX DMC-G7」で4K動画を撮っていた時期があったのですが、久々に撮ってみたくなりました。強力な手振れ補正もサポートしてくれるので、街散歩系の動画も楽々に撮れそうです。
記録時間もカードの容量や温度(気温)などの環境に左右されますが制限なしとなりました。舞台や講演の記録映像を撮る方にはとてもよい改善だと思います。複数のカメラで撮るときに1台は自分でいろいろ動き回って撮り、もう1台は定点で撮りたいという方にも制限なしはありがたい機能です。
コンピュテーショナル撮影(特殊撮影機能)
機能/型式 | OM-1 | E-M1 mkIII | E-M1 mkII |
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ハイレゾショット | 8000万画素相当RAW(10368×7776) 8000万画素相当JPEG(10368×7776) 5000万画素相当JPEG(8160×6100) 2500万画素相当JPEG(5760×4320) ※8回撮影 ※処理時間の大幅短縮 |
8000万画素相当RAW(10368×7776) 8000万画素相当JPEG(10368×7776) 5000万画素相当JPEG(8160×6100) 2500万画素相当JPEG(5760×4320) ※8回撮影 |
8000万画素相当RAW(10368×7776) 5000万画素相当JPEG(8160×6100) 2500万画素相当JPEG(5760×4320) ※8回撮影 |
手持ちハイレゾショット | 5000万画素相当RAW(8160×6100) 5000万画素相当JPEG(8160×6100) 2500万画素相当JPEG(5760×4320) ※12回撮影 ※処理時間の大幅短縮 |
5000万画素相当RAW(8160×6100) 5000万画素相当JPEG(8160×6100) 2500万画素相当JPEG(5760×4320) ※16回撮影 |
– |
ライブND | ND2、ND4、ND8、ND16、ND32、ND64 ISO6400まで、手持ち撮影対応 |
ND2、ND4、ND8、ND16、ND32 ISO1600まで |
– |
深度合成 | 3枚~15枚 ※処理時間の大幅短縮 |
3枚~15枚 | – |
HDR | HDR1(写真調)HDR2(絵画調)ISO200固定 最長4秒まで |
今後の機能拡充を期待しています
「E-M1mkIII」や「E-M1X」から機能的に大きく進歩があるわけではありませんが、新型センサーと「TruePicX」の採用で処理速度が大幅に短縮してるとのこと。こちらも改めて検証したいと考えています。
個人的に残念なのはHDRがいままでのものと同じだったこと。折角の「クァッドピクセル構造」なのですから、合成処理ではなく一発撮影でHDR化してくれればよかったのにと。とはいえ、なんでもかんでも実装してしまうと次の機種の目玉も減ってきてしまいますし、インテルの「TickTack」的な流れで機能UPしていくのもいいのかもしれません。
その他、気になるところ
機能/型式 | OM-1 | E-M1 mkIII | E-M1 mkII |
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記録メディア (SDカード) |
1.UHS-II 2.USH-II |
1.UHS-II 2.USH-I |
1.UHS-II 2.USH-I |
使用電池 | リチウムイオン電池 BLX-1 2280mAh |
リチウムイオン電池 BLH-1 1720mAh |
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撮影可能コマ数
※それぞれ使用しているSDカードが異なるため、参考程度に |
標準:約520枚 低消費電力撮影モード:約1110枚 |
標準:約420枚 低消費電力撮影モード:約900枚 |
標準:約440枚 低消費電力撮影モード:約950枚 |
水準器 | 2軸(水平/垂直)表示の変更あり | 2軸(水平/垂直) | |
ピクチャーモード | i-Finish、Vivid、Natural、Flat、Portrait、モノトーン 、カスタム 、 – 、水中、カラークリエーター、アートフィルター | i-Finish、Vivid、Natural、Flat、Portrait、モノトーン 、カスタム、eポートレート 、水中、カラークリエーター、アートフィルター | |
カスタマイズ可能な ボタン※十字ボタンは 1カウント |
9個(+バッテリホルダーに3個) | 8個(+バッテリホルダーに3個) |
バッテリーは小型化、容量アップ
噂では「E-M1mkIII」のものが使える・・・と流れてましたが結局は新規となりました。容量が約1.3倍で撮影枚数は約1.2倍増。充電器が付属していないですが、最近はスマホも充電器が無いのでUSB接続で充電できるならとくに問題ありません。ACアダプターも付属しているので旅行の時でも部屋で充電できます。


eポートレートが・・・無くなっちゃった?
ピクチャーモードからしれっと無くなっていた「eポートレート」。OlympusWorkspaceでも使えない、カメラからのJPEG出力ONLY機能だったので試し撮りくらいにしか使いませんでした。無くても困らない機能ではありますね。
ここ数年はハードウェア強化がメインでそれに付随するソフトウェアは開発されるも、こういった画質面の根幹の部分はあまり触れられていなかった様に思います。コンピュテーショナル撮影を謳っていくのであれば、PCのアプリケーションを使わずに「eポートレート」に替わる新たなポートレート向け機能などを盛り込んで欲しいものです。
カスタマイズ可能ボタンは増えたけれども・・・
親指AF用のボタンが追加されたことでカスタマイズ出来るボタンの数は増えました。今回、デフォルトで録画ボタンに「ハイレゾショット」への切り替えが割り当てされてますが(自分は前方下ボタンを「ハイレゾショット」にしてました)、これと同じようにスムーズに切り替えられると嬉しいですね。

あとは発売日を待つばかり・・・ 2022年3月18日発売!
2022年2月24日0時現在、未だ発売日が発表されておりません。あと一か月、もんもんとしながら待つわけですが、 発売日が2022年3月18日に決定しました!すでに取扱説明書も公開されていることですし、いろいろと予習できることはありますので首を長くして待つこととします。
「OM SYSTEM」ブランドの新たなる出発に乾杯!
